地質時代 |
解 説 |
代 Era |
紀 Period |
新生代
Cenozoic Era |
第四紀
Quarternary Period
Pleistocene(更新世)と
Holocene(完新世)は
250万年前から現在
|
アルプスでは、山のふもとに氷河が山をけずって押し出した大きな石からなる地層(モレーン)が第四紀の地層です。この地層が氷河の証拠とわかるまでは、ノアの洪水のときに積もった地層と考えられていました。そのためこの時代の地層は洪積層(洪水で積もった地層)とよばれていました。この時代に人類は発展しました。もっとも寒かったウルム氷期(約2万年前)には気温は現在よりも8゚Cも低く、海面は現在よりも100mほど下がっていました。氷河期の後にしだいに暖かくなると、海面は氷河がとけた水のために上りました。
|
新第三紀
Neogene Period
2350万年前から250万年前) |
この時代はつぎの第四紀には劣りますが、地球上の各地で隆起が盛んに起き、高原や山脈などができてきました。そのため、高原や乾燥地域には草原が広がり、草原にすみ草を食べる草食の哺乳類が繁栄しました。また、陸上や海底の地形も現在のようになってきて、気候帯も現在のようなに分かれてきました。しかし、まだ高緯度地域でも温暖な気候でした。
|
古第三紀
Paleogene Period
6500万年前から2350万年前
|
アルプスでは、山脈ができて、そこから流れ出した砂や泥の地層が第三紀の地層とよばれまていましたが、第三紀が廃止され、今から2350万年前をさかいに古第三紀(Paleogene)と新第三紀(Neogene)に分けられました。
恐竜やアンモナイトが絶滅した後の哺乳類が繁栄した時代です。森にすみ葉を食べる哺乳類が繁栄しました。南極に氷河が形成されましたが、まだ現在のような気候帯はなく、どこでもとても暖かい気候でした。 |
中生代
Mesozoic Era |
白亜紀
Cretaceous Period
1億3500万年前から6500万年前 |
フランスとイギリスの間のドーバー海峡の両岸の岩壁は、チョークとよばれる白い石灰岩層でてきています。この白い(白亜)地層をもとに定められた地質年代が白亜紀です。植物では、後期白亜紀に被子植物や草が現れ、自然の風景が少し変化したところもあると思われます。動物では鳥や哺乳類、今の海にすむかたい骨の魚もだんだんと多くなっていった時代です。太平洋をとりまく陸地では、はげしい火山活動がはじまりました。ヨーロッパでは、チョークのたまる海が陸地の奥まで広がっていて、世界的にも海が広がった時代です。
|
ジュラ紀
Jurassic Period
2億0300万年前から1億3500万年前 |
スイスとフランスの国境にあるジュラ山脈に分布する地層をもとに定められた地質年代ですジュラ山脈の地層はアンモナイト化石を多産する海に堆積した地層です。ジュラ紀はとくに温暖で、地球の両極地域もふくめてほとんどどこでも温暖な気候だったようです。ですから地球上のどこでもソテツなどの裸子植物が繁茂し、恐竜が栄えました。また、この時代の後期には現在のような海洋と大陸の区別がはっきりとしてきたり、新しい時代に栄える鳥や哺乳類、かたい骨の魚、石灰質の殻をもつプランクトンなども出現しました。
|
三畳紀
Triassic Period
2億2500万年前から2億0300万年前 |
ドイツにある三畳紀の地層は、下から赤い砂岩、白い石灰岩、茶色の砂岩という3つの地層の重なりでできていて、三枚の地層の重なりという意味がもとになって三畳紀と名前がつきました。三畳紀の一番下の赤い砂岩は砂漠で積もった砂で、三畳紀には大陸が広がり、乾燥した気候だったと考えられます。水がないと卵をかえせない両生類に代わり、かたい殻のあるたまごを生み陸上で生活できるハ虫類が栄えました。最初の恐竜の化石は、三畳紀の3番目の地層である茶色の砂岩から発見されます。
|
古生代
Paleozoic Era |
ペルム紀
Permian Period
2億9500万年前から2億2500万年前
|
ロシアのウラル山脈の西にあるペルムという場所で見られる石炭紀の地層の上の地層をもとに定められた地質年代です。ドイツでは赤い砂岩と灰色の石灰岩の2つの地層からなることから、二畳紀とよばれます。ペルム紀から三畳紀にかけては、陸地が広がり、乾燥した気候が広い地域にわたっために、シダ植物は少なくなり、それに代わって裸子植物が繁栄しました。この時代に哺乳類の祖先にあたる爬虫類ともよばれる獣弓類が栄えました。
|
石炭紀
Carboniferous Period
3億5500万年前から2億9500万年前
|
イギリスのイングランドやウェールズにある石炭の地層をもとに定められた地質年代です。石炭のもとになったシダ植物や、昆虫、両生類が栄えた時代です。シダ植物の大森林には、高さが20〜30mにもなったロボク(トクサ類)、リンボクとフウインボク(ともにヒカゲノカズラ類)の大木がありました。石炭の地層の下にはサンゴ礁でできた石灰岩層があります。動物の世界では、この時代に原始的な爬虫類が生まれました。
|
デボン紀
Devonian Period
4億1000万年前から3億5500万年前
|
イギリス南部のデボン州で見られるシルル紀の地層と石炭紀の地層にはさまれる地層をもとに定められた地質年代です。魚の化石がたくさんふくまれ、この時代は「魚の時代」とよばれます。デボン紀にはあごとよろいをつけた魚や、サメの仲間の魚、今の海にすむかたい骨をもつ魚の祖先も現れました。さらに、水中と陸上にすむの肺魚の仲間や両生類も生まれました。また、ヨーロッパではこの年代の地層の中に、砂漠で積もった赤い色の砂岩が見られます。
|
シルル紀
Silurian Period
4億3500万年前から4億1000万年前
|
オルドビス紀の地層の上に重なる地層をもとに定められた地質年代です。ウェールズ地方にローマ時代に住んでいた民族の名前からその名がつきました。北ヨーロッパでは、ゴトランド島に分布する地層をもとにゴトランド紀ともよばれます。シルル紀には、サンゴが陸のまわりをふちじり、海には三葉虫やウミユリ、オウムガイ、さらには魚も現れて、陸上には最初の陸上植物プシロフィトンとよばれるシダ植物(ヒカゲノカズラ類)が現れました。
|
オルドビス紀
Ordovician Period
5億年前から4億3500万年前
|
カンブリア紀の地層の上に重なる地層をもとに定められた地質年代です。ウェールズ地方にローマ時代に住んでいた民族の名前「オルドビス」からその名前がつきました。三葉虫などとともに筆石とよばれる海に浮い生活していた動物の化石がたくさん発見されます。世界中に広がっていたカンブリア紀の海が、いくつかの小さな海に分かれます。オルドビス紀の地層には、黒い泥がかたまったものが多くあります。
|
カンブリア紀
Cambrian Period
5億4000万年前から5億年前
|
イギリスのウェールズ地方に分布する地層をもとに定められた地質年代です。ウェールズの古い呼び名「カンブリア」からその名前がつきました。古生代のもっともはじめの時代で、それまでの時代の地層にはみられなかったさまざまな生物の証拠(化石)から生物の大発展のようすがうかがえます。地球が生まれて40億年という長い時間がすぎて、大陸のまわりの浅い海に突然にいろいろな動物がたさん現れました。カンブリア紀とよばれるこの時代には、植物では今みられる海藻のほとんどと、動物では巻貝などや三葉虫などの昆虫の仲間、それと今では想像もつかない形をした絶滅したたくさんの種類の背骨のない動物がいました。また、背骨にはなっていませんが脊索をもつ動物もすでにいました。
|