手前側に基盤の相良層群が見え、ちょうど白い火山灰層が1本の帯のように見られます。 その基盤は南西側に傾斜する谷の斜面をつくり、その谷の中に泥層などからなる 古谷泥層が分布しています。古谷泥層とその上位の黄色く見える 砂礫層(笠名礫層)はゆるく南西に傾いています。 基盤の相良層群と古谷泥層の境界(左の写真)。断層で切られた白い火山灰層が1本の帯のように見られます。古谷泥層の下部は礫層や砂層が水平方向に不連続に重なっていて、谷が 粗い堆積物で埋積されていくようすが想像できます。 下部の砂層やシルトそ層の上部にはカキの化石層が見られます(左の写真)。その上位の 古谷泥層の上部は粘土質な泥層で貝化石も散在しています。 おそらく入江に入ってきた海が深くなりったと思われます。 泥層の上には砂層が重なっていますが、砂層は泥層を削って重なっています(左の写真)。 右の写真は南東側の露頭で古谷泥層を切る断層も見られます。 【地層の説明】 古谷泥層:牧之原台地に分布する泥層を主体とする第四紀の海進期の堆積物。 一般には下末吉海進期とされ、10数万〜6万年前とされます。 上位には京松原砂層と牧之原礫層が重なるが、最近ではこれらも含めて 海進-海退にともなう堆積物として考えられています。 |