科学的に記載され名づけられた最初の恐竜の化石は、1824年にウイリアム・バックランド【William Buckland】によって報告されたメガロサウルス【Megalosaurus】です。メガロサウルスの名前は、1822年にジェームス・パーキンソン【James Pakinson】が化石について出版した本にのりましたが、その2年後にバックランドによって、それが巨大な肉食の爬虫類の下アゴであるということが科学的に記載されて出版されました。
しかし、巨大な爬虫類が過去に生きていたということを多くの人がはじめて知るきっかけになったのは、1822年にイグアノドンの歯の標本が最初に発見されたときのことでしょう。
ギデオン・マンテル【Gideon Mantell】の妻メアリー・アン・マンテル【Mary
Anne Mantell】は、ロンドン近郊の道路修理用の砂利山から奇妙な歯の化石を見つけました。そして、彼女はそれを夫に見せました。彼はすぐに、この歯がまだ知られていない巨大な植物食の動物のものであると気づきました。そして、それがイグアナの歯に似ていたことから、彼はそれを1825年になってイグアノドン【Iguanodon(イグアナの歯)】という名をつけて学術的に報告しました。
しかし、その報告は、バックランドによってなされたメガロサウルスの報告の1年後になってしまいました。
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