多くの人が、恐竜は今まで生存した動物のうちでもっとも成功した動物だったと考えています。しかし、成功とは定義をきちんとしなければ測れるものではありません。
中生代のほとんどを通して、彼らは陸地でもっとも大きな動物だったことは疑う余地がありません。しかし、もっとも大きな恐竜でも、体重ではシロナガスクジラにはかないませんし、また恐竜にもニワトリよりも小さいものもたくさんいました。
現在生きている哺乳類は4000種以上いますが、恐竜は約800種しか知られていません。しかし、今後さらに多くの恐竜の種類が発見される可能性はあります。その点で、化石の種の数は成功を示すものではありません。
おそらく恐竜は、ほかの動物よりも長生きしたことで、成功したと言われるかもしれません。しかし、最初の哺乳類の化石は最初の恐竜と同じ時代から発見さけれているから、恐竜だけが長生きしたわけではありません。
私たちが言うことができるのは、恐竜はかつて地上を歩いたもっとも大きな陸上動物をふくみ、1億6500万年のあいだ彼らは食物連鎖の頂点にあったということです。そして、彼らは昆虫よりも種類の数が少なく、巨大なクジラより小さかったけれど、恐竜は彼らがいた時代の世界ではかなりすみやすく、広く分布して、たいへん繁栄していました。
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