本田眼科入口の壁
 ストロマトライト 

最終更新日:2002/9/22

   



 10数億年前の太古の化石を紹介しましょう。それは地球の酸素をつくったラン藻(藍藻)の化石です。

 西武デパート右手前に本田眼科への入口があります。地下におりる階段のまわりには、赤褐色の石一面に渦のような縞模様があります。これは先カンブリア時代のストロマトライトとよばれる岩石で、この縞模様は浅い海にすんでいたラン藻が石灰質の泥を沈積させてつくった礁の断面模様です。

 ストロマトライトは藍藻によって沈着された岩石で、ラン藻がいた証拠なので化石(生物の存在をしめす証拠)の仲間ですが、それを形成したラン藻そのものの形を正確にとどめているものではありません。

 現在、西オーストラリアのシャーク湾では、このストロマトライトが形成されています。シャーク湾は塩分濃度が高く、あまり生物がすめないためにラン藻がつくる礁が残り形成できる環境と言われています。先カンブリア時代には、このシャーク湾と同様に生物がほとんどいなかったために、ラン藻がつくる礁が大規模に形成されたものと思われています。

 ラン藻は約35億年前の岩石から発見されている最古の化石です。これらのバクテリアや藻類などによって光合成が行われて、地球上に充分な酸素がもたらされました。地球の海に酸素が発生すると、海水中の鉄イオンが酸化して鉄の沈殿物を厚く形成しました。20億年前には海水中には十分に酸素で満たされ、空気中にも酸素が供給されるようになりました。

 このストロマトライトは今から約10数億年前の岩石と考えられます。おそらく中国から輸入された岩石と思われます。

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本田眼科入口の壁はストロマトライト

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