 シェッド水族館は、フィールド博物館の隣りのミシガン湖に面したところにある。1924年にジョン・グローブス・シェッド氏が世界で最大の水族館をつくるようシカゴ市に200万ドル寄付して、1930年に開館した。1987年にはミシガン湖に面した湖岸側に海生哺乳類の大型プールをもつオーシャナリウムを新たに開設した。水族館の入口を入ると、カリブ海のサンゴ礁という円形の水槽があった。この水槽のガラス面は高さ2mほどだが、覗きこむと床から下側に4m以上あり、全体で6m以上の水槽ということに気がつく。その水槽では1日に4回、解説員が潜水して解説をする。 その水槽の両側と奥に展示室があり、左側にはアジア・アフリカ・オーストラリア、熱帯、奥にはイリノイの湖と川と海岸が水槽を主体に展示されていた。また、右側にはアマゾンの植物やそこにすむ生物と人々の生活が展示されていた。小型の水槽が並んでいるのは、海洋科学博物館の水槽展示と同様だが、いくつか区切って張りだしがあり、その区画の解説が追加されていた。  地階の湖側には、岩石湖岸を利用してガラス面で囲ったオセアナリウムがあり、イルカの大型プールとクジラのプールがあった。イルカの大型プールでは1日5回プレゼンテーションが行われる。イルカのプレゼンテーションはショーのように派手なものでなく、イルカが跳ぶよりも解説者の解説が長く、イルカの生態や能力について学習できるようなもののように思えた。これらのプールの側面はさらに地下から見ることができ、その通路にはいくつかの展示が行われていた。 イルカの飼育や海洋のオイル汚染、水族館の仕組みに関するパネル展示や、イルカや魚の体のしくみについての体験型展示があった。アマゾンの展示は比較的新しく、フィールド博物館のように手作り的な工夫をこらしたものも見られた。 ミュージアムショップは各階にあり、ミシガン湖とシカゴ市内が望めるカフェテリアやレストランもあった。平日でもお客さんが多く、プレゼンテーションでは団体もあったことから座る場所もないほどだった。 |